リボトリール適応外処方<2>(H21.2.27)
レム睡眠障害に対するリボトリール細粒の有用性
<患者情報>
・60歳 男性
睡眠呼吸センターからの処方
Rp)リボトリール細粒0.5% 0.2g 分1 寝る前 14日分
<リボトリールの処方意図>
○レム睡眠運動障害への適応外使用
夜間睡眠障害の一つであるレム睡眠運動障害の治療に、第一選択薬として使われる。クロナゼパム(リボトリール)は突発性、症候性ともに異常行動や抗争的な夢の消失に約9割近い有効性が認められている。
一般的には就寝前あるいは夕食後と就寝前に分けて0.5mg~2mgを処方する。症例によっては用量を増加、無効な場合もある。不眠を認める症例ではクロナゼパムは催眠作用も有するため睡眠の充足感も得られる。副作用としては筋弛緩作用が強いため、夜間のふらつき、転倒、また翌日の眠気などの持ち越し効果などに注意が必要である。
クロナゼパムの作用機序としては、直接脳幹部のレム睡眠実行系への作用、あるいは上位の情動系に対する抑制的な作用により情動興奮を抑制することで夢から生じる異常行動を減少させている可能性が推察されているが、明確にされていない。
<レム睡眠行動障害について>
レム睡眠行動障害REM sleep behavior disorder(RBD)は夜間睡眠中に、鮮明な夢体験に一致した異常行動を呈する疾患であり、現在睡眠障害国際分類(ICSD)では睡眠時随伴症の一つに揚げられている。特徴的な兆候は、ある時期から夢の内容が口論する、けんかをする、追いかけられるなどの暴力的、抗争的な不快なものへの変り、激しい寝言や叫び声をあげる。また、起き上がり徘徊したり、隣で寝ている配偶者を殴ったり、蹴るなどの暴力行動を認める。さらに、近くにあるタンスや柱にぶつかって本人自身が外傷を伴うことも多い。
(Clinical Neuroscience vol.25 no.4(2007-4)
<参考文献>
精神科、10(4):329-334、2007
Medicina vol.44 no.7 2007-7
最新精神医学11巻5号2006年9月
